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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~






女の子は本気で嫌がっている訳ではなさそうだがウザがっている様子であり、見せ付けられている光景をしばし観察。……男の一方的な片想い。友達以上恋人未満というところか。

「二人とも微笑ましいくらい仲が良いね。私は夏油傑。呪術界に関して知らないことばかりだから宜しく頼むよ」

「あっ、私はぅぐッ──」

「どーもこの俺が噂の御三家のエリート、五条悟だ。夜露死苦」

女の子が差し出した手に触れようと直後、悟がど突いて傑の手を握り取る。力比べをしたいのか勘違いしているのか、どちらにせよ後者一択だろうが、がっちりと握られた握手に応えるように満面の笑みを返す。

「君が噂の御三家の子息か。同級生だなんて光栄だな」

「へえ~俺の方がやっぱ背ぇ高いか。雑魚には興味ねーからさ、足引っ張ってくれんなよ。雑魚キャラ糸目君」

「……口が過ぎるね。表に出ようか操君」

「チッ。後悔すんなよ」

「そっちこそ。売られた喧嘩は買わなきゃね」

骨が軋みそうなくらい握り拳を作った所でガラッと教室扉が開く。刈り込みを入れた筋肉質の男は握手する男子と仲良さげに話している女子に目をやり眉間に皺を寄せる。

「随分打ち解けているな。自己紹介は済んだと見ていいんだな」

「あっ、まだ挨拶してない。えと、です。よろしく…」

控えめな手の出し方。

「か…、いい名前だね。私も下の名前で呼んでくれると嬉しいな」

ほんのり冷たい柔らかな小さな手。横から聞こえた舌打ちなんて気にせず、にっこり親しみやすく微笑んで宣戦布告。物事への執着や私利私欲なんてものは薄れていたが胸の奥がざわつく。

「……なんか、お地蔵さんみたい」

「ん?」

「「ぶはッ」」

今思えば見せ付けられたあの時から恋愛という名の欲望が沸き、誰よりも親しくなりたかったのかもしれない。



夏油傑Fin.
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