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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第42章 呪術廻戦✿五条悟+夏油傑~3LDKふたりの居候~


悟に先に言われてしまい謝る以外、他に何も思い付かなくなってしまう。悟のことは好きだ。今でも好きな気持ちは変わらないけど、だけど、傑の方が好きになってしまった。

悟はそれらを察した上で自ら切り崩しにかかった。

「あのね……、悟」

「謝罪なんていらねぇ。自己満の思いもだ。ただ、今のお前にとってアイツが必要だと思ったんだろ。ずっと側にいたいって、アイツとなら幸せになれるって……。そんだけの違いだろ」

「………」

「もういいよ。行けよ。お前の気持ちは俺が一番分かってるから──…早く俺の前から消えてくれ」

「っ」

自己完結させようと嫌われて、引き止めたくて、遠ざけるような言葉の数々が飛び出した。自分で完結することによって傷を減らそうと背を向けており、何を言っても逆効果な気がして、決めたハズの想いがブレそうになる。

こんな別れ方をしたくないって、今までの悟との沢山の思い出を無視には出来なくて……

「悟…、今までありがと。一緒にいてくれて本当に、ありがとう…っ」

「………ッ」

自分が生きていく上で道標になってくれたのが悟だった。大切だけど、好きだけど、それ以上にはならなくて、高専という教育の場に通うようになって沢山の人達と触れ合うことが出来た。

その中でも傑は異質だった。

悟と同じ男の子だったけど気が付いたら目で追っていて、話が合ったら嬉しくて、誰にでも優しくてもトクベツに優しくされたら満たされて、異性と仲良くしてたらモヤモヤして、好きだと気付いた時にこれらの感情のピースが当てはまった。

「私は傑のことが好き。傑と生きて、絶対に幸せになるから」

自己満足かもしれないけど言葉は原動力になるから、後戻りして決して後悔したくなかったから、きちんと最後までいま精一杯の自分の気持ちを伝えたかった。

階段の上にいる悟は白い煙を吐き、消え去りそうな淡い瞳とぶつかる。

ぽんっ…

言葉はなくてもスッと伸びてきた頭の重みで感じ取る。鳥居の階段をあがって行く悟の背中。薄っすらと粉雪が白く包み込み、ぬくもりに溶けて滴が流れ落ちた。
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