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【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。

第10章 黒子のバスケ✿若松孝輔「公園」


は放課後の人気のない公園でブランコを漕ぎ、孝輔は安全柵に腰をかけ、目の前に揺れるスカートの見えそうで見えない中を目で追っていた。

「………見えねえな」

「でしょ?スカートの内腿にちょっと挟むだけで……って写メ取ろうとすなッ!」

「っ、危ねえだろぉおッ!?俺の顔に当たったらどうすんだボケ!!」

「食らえっ、もういっちょ!」

「ふん……。外れだバーカ」

「くそぉ~…」

至近距離にいる孝輔に向けて履いていたローファーを飛ばすも一発目は反射神経で回避され、二発目は頭上を通過して見事なノーコンっぷり。

「ねえ靴取って~」

「バカだろてめえ。2足飛ばすヤツがいるか……。あ、ここにいるか」

「うっさいバカ松。靴取れって言ってんじゃん」

「それ人にもの頼む態度かよ」

「孝輔が写メ撮ろうとするから悪いのよ。私悪くないもんっ」

「あ~そうですか。じゃあ“ごめんなさい。何でも言うこと聞くから”って言うまでブランコ裁判な」

「は??なにそれ…って、ちょっと!ブランコ壊れるって…ッ!!」

孝輔はブランコ座面のつり革の横に足を引っかけ、190㎝以上もある体格のためブランコの支柱を手で掴んで立ち乗りで振り子を揺らし始める。

「ちょ、やだッ!こわいから止めてってッッ!!」


ギィ…、ガ…ダンッ!!


「きゃあ!」

「あ~楽しい。ブランコとか小学生…幼稚園ぶりか…?」

「やだ、下ろしてッ!!落ちるっっ…!」

90度になるんじゃないかと思うくらい鎖が脈を打ち、滑り落ちそうな感覚で嫌な汗をかく鎖を必死に握る。

「やだやだ言ってねえで、さっき俺の言ったことちゃんと言えよコラ。誰が悪いんだ…?誰が謝らなきゃならねえんだ…?」

「ごめんってば…、きゃあっ!」

「だから。…で??」

「……ごめ、んなさい…っ。何でも言うこと聞くから…許して、ください…っっ」

ガダンと落ちていたブランコは静かに金具の音を鳴らし、土を擦るような地面な音で振り子はようやく動きを止めた。

「っ…」

「悪い悪い…怖かったよな。俺もちょっと意地悪し過ぎたわ」

涙を浮かべて歪む顔をみた孝輔は急に優しくなって頭を撫でてきて、靴を拾いに離れて行った。
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