【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第33章 ハイキュー✿花巻貴大「世界に幸あれ!」
電車で移動して少し遠出をする。
スイーツ食べ放題でお誕生日を祝ってもらって、思い出にツーショット写真を撮ったりして、日没あたりからイルミネーションが点灯し始める。
「おぉー…」
「うわぁー…キレー」
星空に負けないくらい眩しく輝くライトアップ。
寒さも一瞬忘れてしまうくらい見惚れてしまうほど美しくて、握っていた小さな手を握りしめる。
「…、ありがと。こんなスゲー綺麗なとこに連れてきてくれて!!」
「えへへ、嬉しい。マキたん、18歳のお誕生日おめでとう!あっちにハートのイルミネーションがあるから行ってみよっ」
「お。そこで愛の言葉誓い合っちゃう~?」
「うん!マキたんのお嫁さんになりたーいっ」
「俺も、たんをお嫁さんにしたいですっ」
ずっと一緒に。
高校卒業しても一緒に居たい。
離れることなんて考えられなくて、ハートのイルミネーションの下で静かに愛の言葉を誓いあう。
人前じゃ唇へのキスは恥ずかしがるけど、今日は特別みたいでは目を閉じて…俺はそっと唇を付け合わせる。
「──…」
外が冷えているから余計に唇の熱があったかく感じて、気持ちぶん長く口付けた。
見つめてくるの瞳が今日は妙に色っぽくて…、幻想的なイルミネーションの光のせいなのか、寒さがそう想わせるのか、ぬくもりを肌で感じたくなってしまった。
「…マキたん…」
「ん?なぁに…?」
「あと一つ…寄りたいところがあるんだけど、いい…?」
「………、うん」
返事に間があいたのは色気を感じてしまったからだ。
可愛いのはいつも可愛いんだけど、色気とはまた別で。
雄の部分が掻き回されるような艶やかな表情。
要するに誘われているような感じがして、返事をするのに間があいてしまったのだった。