【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第27章 ハイキュー✿国見英「ねごと」
白Tシャツに短パンといった隙のある恰好。無防備で俺のベッドを占領しているこいつは…、幼稚園からずっと一緒に過ごしていたいわゆる幼馴染ってやつ。
「………俺も眠いんだけど」
今日は部活動もない休日。
なんの用もないのに当然のように俺ん家にあがってきて、俺が勉強をしていると分かると何度も見ている漫画本を読み始めた。
勉強が終わって、昼寝でもしようと思ったらこの状況。
「白ティー透けてるし…、濃い下着とか付けてんなよ」
声をかけてみても起きない。
軽く擦ってみても起きない。
ぐーすかうつ伏せで規則正しい寝息を立てて、壁側じゃない方に顔を向けて寝ている。
「涎たれってっし………フッ。ブサイク」
小さい頃はなんとも思わなかった寝顔。
いじらしい気持ちになって自然と笑みが込み上げてしまう。
ふと、なんとなく触ってみたくなって鼻を摘まんでみると…。
「………ふがッ…」
「ぷっ」
それでも起きる様子はなく、またぐーすか寝息を立てはじめる。
いつからだろうか。
幼馴染のを意識し出したのは…。
幼稚園からではない。
小学校だった感じもしない。
「………かげ…やま…く………」
「チッ」
ねごとがすべての元凶を思い出させる。
卒業して離れることが出来たのに。
の口からは聞きたくない男の名前。
…俺はもうこの感情の名前を知っている。
穏やかだった気持ちも冷静でいられなくなって、燃費の悪い血流を沸騰させていた。