【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第18章 名探偵コナン✿松田陣平「この指とまれ」
作った夕食を振舞いながらテレビに目をやっていると、「結婚」や「嫁」などのワードが飛び交っている。何気ない芸能人のやり取りを見ていると…。
「お前はさ、恋人からもらった指輪……どうする?」
「え…っと、……指輪ですか…?」
恋人から指輪をもらったらどうするか、と松田に突然問われる。今までもらったアクセサリーといえば星のネックレスくらいだ。
お洒落で指輪をつけている人もいるが、やはり特別なもののような気がする。恋人からもらえばなおのこと…。はそのシチュエーションを想像して、地球を一周したように考えた。
「もし……恋人から指輪をもらったら、右の…薬指ですかね。左はまだ早いというか……。これって心理テストみたいなものなんですか?」
「俺が知りたかったから聞いただけ。結婚前提だったら、どうする?」
「け、結婚…?!!」
「あくまで想像での話だ。それでも右手の薬指か…?」
次は結婚を前提にお付き合いしているシチュエーション。将来を約束しているのであれば……。
「その時は、左手の薬指に付けていたいです。彼にもずっと付けていてほしいので……」
「ふ~ん…」
「って、これ本当に何の話ですか?!私すごい恥ずかしいんですけどっ。……松田さんは…、恋人に渡したときと、将来の相手を誓った人とでは使い分けますか…?」
そう聞くと松田は「まどろっこしい真似はしねえよ」と率直にいう。これは人それぞれの考えであり、男女の心理にも関係しているのかもしれない。
すると松田は、その話と関連した話を投げかける。
「なら、俺の嫁候補にならねえか…?」
「………はえ?」
驚きのあまり妙な返事を返してしまう。聞き間違えだと思ったのだが、松田は意地悪な表情を浮かべているわけではない。
飯を食べている最中に、お互いを知ったのだって24時間をようやく超えたばかりだ。は会話について行けず現実を帯びないまま固まった。