【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第15章 黒子のバスケ✿青峰大輝「禁止令」
大輝はいつものように朝礼ギリギリに登校し、大きな欠伸をしながらホームルームを右から左に聞き流す。1限目からやる気の出ない授業で突っ伏しようとしたとき、同じクラスであり、恋人であるが目の前に立った。
「大輝。おはよ」
「…はよ。朝から機嫌悪そうな顔してんな。生理?」
「生理はまだ。これ、大輝のお弁当」
「………ん?」
突然渡された弁当。
いつも一緒に屋上で食べているのに、なぜかお楽しみの弁当だけを先に渡され大輝は眉間にしわを寄せる。
「なに……。早弁用?」
「違う。私、しばらく屋上行けないから一人で食べて」
「あ??なんで?」
「何でも良いでしょ。あと一緒に帰れないから」
「は?!おいっ、──」
眠気も覚めるような冷たい言い方をされ、大輝は腕を掴もうと手を伸ばすと嫌われたかのように振り払われる。
「──…お触りも禁止。もし破ったらお弁当作ってあげないから」
「え………」
過去に一度も見たことがない冷徹な表情。は「そういうことだから」とちゃんとした理由も話してくれず、自分の席に戻ってしまう。
大輝は足らない思考を巡らせる。
(……アイツに、嫌がるようなことしたっけ……?)
意地悪や悪戯、おふざけはスキンシップの一環で日常的にしている。それが原因……。それとも日ごろの行いが悪く、今になって愛想を尽かされたとか。
だがしかし、弁当は作ってきてくれたし見捨てられたわけではなさそうだ。
「………イングリッシュどころじゃねえ」
大輝は授業が始まる前に教室を出て、サボり場所に寝ころんだ。