【R18】【ごちゃまぜ裏夢✿短編集】今夜はOKかもしれない。
第50章 ハイキュー✿西谷夕「チェンジ♻」
鈍い意識の狭間でキーンコーンカーンコーンと濁った音。意識のなかで身体を動かそうとしても動かなくて、顔をしかめて重たい瞼をようやくこじ開ける。
「──…あっ!西谷、大丈夫か?!」
「………」
目を開けたら縁下の心配する顔があった。
同じ2年4組の男子生徒。
「う、ん……」
「良かった~。主将たちには俺から伝えておくから、今日は無理せず家に帰れ。おまえは無理にでも練習やるって言いだしそうだけど…」
縁下は饒舌にペラペラと喋っている。
クラスでは同じバレー部ともあってそこそこ話すレベルであるが、こんな知ったような口を並べられ頭の中はクエスチョンマークの数々。
「ねえ、縁下く…──ん???」
身体を起こしながら口を開くと途轍もない違和感。
寝ぼけていたとしてもこんな低い声は出せない。
間違えなく自分の声帯から発せられた音声。
ふと視線を投げると向こう側にある女子の集団。
そこにいたのは……
「私ィイイイイ!?!?!?」
「俺ェエエエエ!?!?!?」
保健室の向かいのベッドで同じく身体を起こしていたのは、自分のあるべき肉体だった。