第3章 Hide & seek
*N語り
最近あの二人の様子がおかしい。
昔から俺含め3人でずーっと一緒にいたからこそ分かる。
たぶん翡翠の誕生日会の日になんかあったんだ。
俺が翡翠の家に行った日も翡翠は頬を赤らめてた。
エントランスからガンガンインターホンを鳴らした俺が、部屋に行くと翡翠はなんだか変な笑顔を作りながらちょっと落ち着きなく俺に挨拶をしてた。
翡翠の後ろに着いて歩くとパタパタと翡翠は自分の顔を仰いでるようだった。
今日、そんな暑くないけどなと、疑問に思っていると大野さんの背中が見えた。
俺に気付くとこっちを振り返る大野さん。
その顔はちょっといつもより男っぽくて、艶っぽかった。
ちらっと翡翠を見ると、キッチンで頬をぺちぺちと叩いていて、大野さんもぬぼーとした顔じゃなくて....
これは何かあったなと、にのちゃんは確信したのです。