第6章 お勉強の、お時間です
「…………っ」
そうだ。
あたし、寂しかったの。
ずっとずっと、寂しくて。
ハイセだけが、埋めてくれた。
ハイセ。
「お嬢様?」
救われたのは、あたしの方だ。
『どうしてハイセは、あたしに触れないの?』
『え』
『あたしには興味、ない?そんな対象じゃない?』
『興味、あるとかないとか、そんな問題ではありません。絶対に、絶対に誰にもそのようなことを口にするのはお止めください』
『え』
『もう少し、ご自分を大切になさってください』
ハイセがいたから。
あたしはたぶん、満たされてたんだと思う。
幸せ、だったんだと思う。
「ハイセ……」