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さぁ、お勉強のお時間です

第6章 お勉強の、お時間です


「こちらにお召し物ご用意致しておきますね、お嬢様」
「………っ」



小声、だし。
たぶんきっとシャワーにかきけされて聞こえてない、はず。
だけど。
あんまりタイムリーに声をかけるもんだから、一瞬体がビクン、と反応してしまう。


別に聞こえたところで構わないのだが。
なんとなく、昨日の今日でハイセに敵う気がしない。


「………」


ふーっ、て。
深く息を吐き出してから、再度シャワーを捻り、ドアを開ける。


「!」


当然。
脱衣場に誰かいるなんて想像すらしないわけで。
身体を隠すものなんて持ってない。


「はい、せ」
「はい」


なんで、いるの?


しかもなんで、笑顔?



「逆上せたわけでは、ないのでしょう?」


おっきなバスタオルで、あたしを包みながらハイセが囁くのは絶対、故意的だと思われる耳元で。

そのまま耳たぶを甘噛みされれば自然と固くなる、身体。



「………皇」



「ふぁっ」


耳から脳まで犯すような低い声色に、思わず漏れた口を慌てて両手で押さえる。


ジト、っと。
横目でハイセを睨み付けてやれば。
意地悪に瞳を細めて、楽しそうに告げるのだ。


「朝食、届きましたよ」


「………っ」




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