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【とうらぶ】我が家の燭さに【短編集】

第9章 やさしいかみさま



久々に熱を出した。

いや、元々風邪をひきやすい程度には体が強い訳では無いのだ。いつもはせいぜい喉と鼻がやられるだけで発熱まではいかなかった...んだけど稀に、本当に稀に高熱を出す時がある。
おまけに平熱も低いとあって体温計が叩き出した数値に思わず笑ってしまった。
しかし、朝起こしに来てくれた隻眼の近侍が私の顔色を見るなり笑顔から真顔になっていく様を目の当たりにして、どこかの天下五剣様のように”笑っている場合ではないな”、とぼんやり思ったのである。

こういう時、本当に人の体は不便だ。
どこで菌を頂いてきたのか覚えがないのに体は悪いものを出そうと免疫活動を活性化させどんどん熱を上げてくる。

連絡をした政府が我が本丸に派遣した医師には所謂インフルエンザではなくただの疲労からくる風邪だと診断を受け1週間分の薬を用意して貰ってあるから、あとは自分の体に頑張ってもらうしかないな。
そして、刀剣男士にどのくらいの影響があるか定かではないが万が一伝染るような事があってはまずいので休養をするという理由もあるが一時的に面会を制限して頂く事にした。
ただ単純に、みんなにはこんなしんどい思いをさせたくないってのが正直な気持ちなんだけどね。


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