第9章 守護
『悪い。邪魔したか。』
ユカの部屋は、参考書や問題集に囲まれていた。
『散らかってるけど、座ってください。
明日はお休みを貰って、
今日はもう終わりにしようと思ったところです。』
ユカを久しぶりに、間近で見た。
無理がたたっているんだ。
前から痩せているが、もっと痩せたようにみえる。
『ちゃんと食べているのか。』
『大丈夫ですよ。医者になろうとしてるんですから、
自分の身体ぐらい、ちゃんとしないと。』
『それも、そうだな。』
『紅茶淹れましょうか。』
『いや、疲れている時に悪い。
その代わり、隣に座ってくれ。』
ユカは、言う通りに座った。
そのまま、腕を引っ張り、
引き寄せて、抱きしめた。