第9章 守護
その後、ユカの部屋を訪れた。
『俺だ。いいか、入るぞ。』
ユカは、窓から外をみていた。
やはり、そう簡単には受け入れられないだろう。
机には、試験の参考書や薬草学についての本など、
多くの本があった。
『それ、ドクターがくれたんです。
事前に、いろいろと準備してくれてて。親切な方で良かった。』
『そうか。
何か困ったことがあれば、言ってくれ。』
『ありがとうございます。』
邪魔しては悪いと思い、部屋を出ようとした。
『リヴァイ兵長、
紅茶飲んで行きませんか。』
部屋中に香りがまわる。
いつもと同じ紅茶なのに、
あの優しい香りとは違って感じる。
すこし、甘酸っぱい香りもする気がした。
ユカの覚悟が、伝わってくる。