第18章 明後日
紅茶を淹れる。
優しい香りはユカの優しさが表れている。
ほんのり苦味がある味は、あいつの綺麗すぎない性格か。
少しだけ、窓を開ける。
夜風が気持ちいい。
『リヴァイ。私だ入るぞ。』
エルヴィンが入ってきた。
『紅茶屋は終わったのか。』
『ああ、初めて彼女に淹れて貰ったが、
なかなか元気のある紅茶が飲めたよ。』
『それは、よかったな。』
『彼女が置いていったクッキーだよ。
何も出来ないから、せめてと思って、
クッキーを作って焼いたらしい。
紅茶に合う。』
『ほほぅ。紅茶屋の次は、製菓屋か。
エルヴィン、さっきワザと聞いただろう。』
『なんのことだ。』
『とぼけやがって。』
『アンにも本当のことを伝えないとと思ってな。』
『なんの話だ。』
『いや、別に知らなくてもいいさ。』
エルヴィンは、笑いながら答える。
いつも通り、何かを企んでやがる。