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草木と風((進撃の巨人 リヴァイ))R18

第15章 番外編 王都




団長と一緒に行った、


あの公園が気に入ったのもあり、



少しお洒落をした時は、


オトを連れて、その公園まで散歩するようになった。





本当によく計算されている、



高台で、風通りも気持ちいい。


貴族の人は、夕方には公園にいることはほとんどない。


それも気楽だった。






ベンチで涼んでいると、




『ユカさん?』



振り向くと、


あの女性だった。



『どうも。偶然ですね。』



『ここの公園、我が一族が管轄していますので。』



『そうでしたか。とても、草木のことを考えていて、

風の通りも良いですね。』



ヒナさんは、少し驚いた様子だった。



『隣、宜しいかしら?』




そして、話し始めた。


『この公園ね、姉が設計して作ったの。


草や木々が好きな女性で。』



話し方で薄々勘付いていた。


『その方は今は?』



『もう亡くなりました。

随分と前のことです。』



『そうでしたか。


こんな素敵な公園を作れる方なんて、

素敵な女性だったんですね。』


微笑みながら答えた。



ヒナさんは、私の横顔を見つめて、


涙目になっている。



『あ、あの、、、

ユカさん、貴方の性を伺っても?!』




『偶然ですが、私もセレクタって言うんです。』



風が私とヒナさんの間を、優しく通り抜けた。
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