第15章 番外編 王都
※※※ユカ目線の話になります※※※
エルヴィン団長とレストランで食事をした時、
私と同じ苗字を名乗る女性と出会った。
『ごめんなさい。
姉ととても似ていて、声をかけてしまいました。』
『そうですか。いいえ、お気になさらず。』
『自己紹介もせずに失礼しました。
私、ヒナ・セレクタと申します。』
心が止まるってこんな気分…。
セレクタの性を生きていくなかで、
自分以外の他に聞いたことがなかったから…。
『私は、ユカです。』
ちゃんとは名乗らなかった。
『ユカさんね、とてもドレス似合ってるわ。
良ければこれ、貰って下さい。』
その女性は、私に名刺を渡してきた。
『ありがとうございます。』