第12章 心
別の日、
深夜まで勉強しているユカに差し入れをと。
『入るぞ。』
ユカの姿は無かった。
部屋の電気はつけたままだった。
外の空気でもあたっているのかと思い表へ出た。
かすかに、
男女の話し声が聞こえてくる。
嫌な予感は的中だった。
ユカと部下の兵士。
『ユカさん。毎晩遅くまで、頑張ってるって聞きました。
良ければ、差し入れどうぞ。
街の美味しいドーナッツです。』
『わざわざ、ありがとうございます。
嬉しいです。頑張れそうです。』
『また、差し入れしてもいいですか?』
『そんな、申し訳ないです。』
『じゃ、感想聞かせて下さい!』
『わかりました。お礼を含めて今度伝えますね。』
楽しそうに話してやがる。
今度また2人は会うのか。
腹が立った。
嫉妬だった。
『おい。夜間に何している。』
『すっすみません!!!!
リヴァイ兵長、すぐ戻ります!!!!』
部下は慌てている。
『ユカのことは、俺が部屋まで送ろう。
お前は早く行け。』
ユカの視線がいつもと違った。