第1章 はじまり
ーある日の本丸ー
とある本丸で今日もまた、新しい刀剣男子が顕現された。
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「長谷部くん。彼、目が覚めたみたいだけど行けるかな?」
「ああ、光忠か。やっと起きたか」
「まさか、寝たまま顕現されるなんてね」
「人の身になるのが嫌だったのかもしれんぞ」
「主くんは気にしてなかったけどね」
「主は、そんな小さな事で悩んだりなさらないからな」
机に向かい書いていた書類をまとめて、長谷部が立ち上がる。
「それにしても主くん達遅いね」
「そうだな。昼過ぎには戻ると話されていたが・・・。ともかく、まずは主命を果たさなくてはな」
「そうだね、行こう」
二人、新しい刀剣男子に会うため部屋を出る。