第4章 再会と新たな出会い
「あ、みき姉ちゃん!
実は沖矢さん、お家が火事に遭って住むところがなくなっちゃったからここに住めばいいじゃないかって、新一兄ちゃんが…」
新一くんは先程とは全く違った口調で、沖矢さんのことを紹介した。
赤の他人を住まわしているなんて一体どんな関係だと、私は心の中で思いつつ言葉を返す。
それに…
沖矢さん雰囲気が誰かに似てるなとまた彼を見た。その視線に気づいてか、沖矢さんは私に問いかける。
「どうかされました?」
『いえ…会ったことあるというか…誰かに似てるなと思って』
「そうですか?
貴方のような綺麗な人を見たら忘れないと思いますが」
『え?
そ、そうですか…
(めちゃくちゃ胡散臭いな、この人…)』
初対面の人にこう言うのは失礼かと思ったが、そう思わずにはいられなかった。
『あ、もう帰らなきゃ行けないので失礼します』
「そうですか
では、また」
私は流石にこれ以上長居はしたくないと思い、そう言って帰ろうとすると、沖矢さんはまた会うことを確信しているかのような口ぶりで、私にそう言った。
『(沖矢さん、一体何者…)』
そして私は博士たちにも挨拶をし、博士の家を出た。