第4章 再会と新たな出会い
『あなたは…?』
「灰原 哀よ、私も工藤くんと同じ薬を飲まされてこの体になったの…」
「お、おい、灰原…」
私は灰原さんの言葉にまた驚いて声を漏らす。
『同じ薬って…』
「そう…本名は宮野 志保、その薬の開発者
んで、組織を抜け出すために自分でその薬を飲んだんだよ」
『か、開発者!?』
私は新一くんの言葉に驚愕しそれ以上の言葉を出すことができなかった。今日は驚きの連続だ…
「それよりいいのかよ、灰原…」
「いいの、なんとなくこの人なら信用できると思って…」
灰原さんは初対面の人間に対して心を開かず自分のことも話さないらしく、新一くんは呆気にとられていた。2人の話を黙って聞いていると、灰原さんに声を掛けられる。
「でもあなた、気をつけることね」
『え?』
「このことを知った以上組織に命を狙われかねないわ」
『その組織って一体何なの…』
「詳しいことは俺もよく知らねぇんだ
わかるのは全員が黒ずくめの服を着ていることとコードネームが全員酒の名前であることくらいだ」
『黒ずくめ…お酒の名前…』
新一くんの言葉を聞き、私はブツブツと聞いたキーワードを繰り返した。そんな私を見て新一くんはハッと何かを思い出し私に問いかけた。