第3章 探偵たちの夜想曲
No side
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少しして、安室の車は樫塚 圭の住むマンションに着いた。
彼女は誰も家に入れたくないのか、もう家の前に着いたので大丈夫とみきたちを返そうとするが…
「あ〜〜〜!!
トイレに行くの忘れてたァ〜!!」
コナンが急にトイレに漏れるとその場でジタバタし始めた。すると、コナンに便乗して安室と小五郎もトイレに行きたいと言い出し、樫塚はトイレを貸すため仕方なく家に全員を招くことになった。
そして彼女が鍵を開け、ドアを開けた瞬間だった…
「!
(この臭い…まさか…)」
家を覗いたコナンが、サッと怖い顔になる。
「トイレは玄関を入ってすぐ右のほうだから…」
「あ、うん!ありがと!」
早口でお礼を言いながら、コナンは小走りでトイレに走る。
みきたちは、会話をしながら樫塚とささっと部屋に入っていった。
みきがリビングのドアを閉めると、トイレのドアが開く微かな音が聞こえた。
リビングに入ってみると、そこにあった机の上は食事をしたままの状態で散らかっていた。
「これはまた随分と…宴会か何かで?」
「あ、はい…
大学時代の友人数人と…
すいません、散らかっていて…」
隣のキッチンに引っ込んだ彼女に蘭が声をかけ、二言ほど話した後ぐらいにふと小五郎がテレビのリモコンを手にしテレビの電源を入れた。
チャンネルはとあるニュース番組になっていて、その内容は先ほどの殺人事件の話だった––––––