第3章 探偵たちの夜想曲
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通報を受けた警察が探偵事務所に入ってきた。そして、目暮警部の事情聴取を行っている。
「───ではこういう事かね?樫塚 圭さん…あなたはコインロッカーの捜索を毛利くんに依頼する為にここに訪れたが、毛利くんの助手と名乗る男に出迎えられ、スタンガンで気絶させられてガムテープで拘束されトイレに押し込まれた、と」
「は、はい…
逃げないようにブーツを脱がされ、靴紐まで抜かれました…」
「うむ…そして毛利くんたちが戻り、トイレにあなたを監禁していた事がバレたと焦ったその男は、銃口を自分の口に入れて発砲し、自殺したというわけですな…」
「はい…」
「しかしあの男は何の目的であなたをトイレに…」
「ず、ずっと、質問攻めに遭っていました…この鍵はどこのロッカーの鍵だ⁉︎
言わないと殺すぞって…」
その途中探偵事務所のドアが開き高木刑事が入ってきた。
「目暮警部!鑑識の話では、樫塚さんの体や衣服からはほとんど発射残渣は出なかったようです」
「つまり、あの男は自殺…
樫塚さんの証言は事実だという事か…よし!まずはそのコインロッカーの所在を割り出し、自殺した男の目的を突き止めろ!!」
「はい!」
目暮警部の指示を受け、高木刑事はそのまま部屋を退出した。
彼女のそばに私が視線をやると、コナンくんが樫塚さんに鋭い視線を向けていた–––––
『?(コナンくん…?)』