第4章 最終選別
黒「今現在月影あかり様は一番下の癸でございます」
『癸か....』
それが私の今の階級....これから上がるかどうかは自分次第....
白「本日中に玉鋼を選んでいただき
刀が出来上がるまで十日から十五日となります」
黒「さらに今からは鎹鴉をつけさせていただきます」
パンパン
白髪の子が手を叩くと鴉が鳴きながら私の肩に止まった
『....鴉?』
黒「鎹鴉は主に連絡用の鴉でございます」
連絡用って....この鴉、喋るの?!
鴉って喋ったっけ?
白「ではあちらから刀を造る鋼を選んで下さいませ鬼を滅殺し己の身を守る刀の鋼は御自身で選ぶのです」
そう言って赤い布がめくられその上には鋼がたくさん載っていた....
『選べって言われても....』
どれがいいかなんてわかんない....
これから自分の身を守ってくれる私の相棒.....
そう思いながら鋼を見ていたら直感だけどこれだって思うものがありそれを手に取った
黒「ではその鋼をこちらへ置いて下さい」
選んだ鋼をもう一つの台に置いた
私の刀....
「「では気をつけてお帰りください」」
山道をくだって7日前に通った道を歩く
『早く、父上に会いたいなぁ』
湊兄にも報告したいし3年ぶりに湊兄のところに行こうかな....お花畑とお団子屋さんにも行きたいなぁ....
しばらく歩いて屋敷が見えると屋敷の目の前にお父さんがいるのが見えた
きっと私の帰りを待ってくれてたんだ....
『お父さん!!』
手を大きく振りながら大声で呼べば目があって次の瞬間に強く抱きしめられた
勇輝「あかり....よく!!よく!!生きて戻った!!!」
お父さんが泣いてる....それだけ、心配してくれてたんだ....
泣いているお父さんの背中に手を回して抱きしめ返す
『ただいま、お父さん』
勇輝「お帰り、あかり....本当にお前はすごい子だ....本当に....」
『お父さんのおかげだよ....』
毎日毎日厳しいけど愛をもって教えてくれた
『ありがとう、お父さん....』
気がつけば私の目からも涙がながれていた....