第4章 最終選別
『ここが藤襲山....』
咲く季節じゃないのにたくさん咲いてる....
『....綺麗....』
こんなに綺麗な藤の花が苦手だなんて鬼も可哀想だな....
道の両側に咲き誇る藤の花に見惚れながら階段を登る
階段を上った先には最終選別を受けに来た人が二十人ほどいた
『意外と多い....』
みんな私より明らかに歳上だ....まあ、私6歳だもんね....
少しして一番奥にいた背格好も容姿も似た黒髪と白髪の子が喋り始めた
黒「皆さま 今宵は最終選別にお集まりくださってありがとうございます....この藤襲山には鬼殺の剣士様方が生け捕りにした鬼が閉じ込めてあり外に出ることは出来ません」
白「山の麓から中腹にかけて
鬼共の嫌う藤の花が一年中狂い咲いて
いるからでございます」
黒「しかし、ここから先には藤の花は
咲いておりませんから鬼共がおります
この中で七日間生き抜く」
白「それが最終選別の合格条件でございます」
「「では、行ってらっしゃいませ」」
周りの人達が山の中に入って行くのと同時に私も足を進めた
『絶対に生き抜いてやる!』
一見何もいない山道を歩いて行く
でも、空気の流れが乱れてる....鬼がいる
鬼「グッヘッヘ、久方ぶりの人肉だあっ!」
そう言って襲いかかってきた
呼吸を使うまでもなく簡単に切ると鬼の体が灰になっていった
『よし!この調子で行こう!』
切りながら進めば日が昇った
この調子で鬼を切りながらあっという間に7日間が過ぎた
....この7日間で一度も人に会ってない....
『無事ならいいんだけど....』
歩いているうちに日が昇り
藤の花が咲いている道に戻った
進んで行くと始めるときに説明していた二人の少女がいて
後ろに赤い布がかけられた台があった
でも、始まった時とは違って20人はいたのにそこには私しかいなかった
『....みんな食べられちゃったの....』
だから、誰にも会わなかったんだ....
黒「お帰りなさいませ」
白「おめでとうございますご無事で何よりです
まずは隊服を支給させていただきます
体の寸法を測りその後は階級を刻ませていただきます」
黒「階級は十段階ございます」
「「甲·乙·丙·丁·戊·己·庚·辛·壬·癸」」