第4章 桜の騎士と紫と金
八戒「まさか悟空が店の料理よりの料理の方が好きになるとはさすがですね」
「いやいや、まだまだだよ。でもそう思えてくれて嬉しいよ」
悟浄「しかし今朝の時、がいないと思ったら剣の稽古がやっているとはすげーな」
今朝の時、葵と一緒に寝ているはずの姿がいないと思ったら葵が剣の稽古していると言ったので窓から外を見ると真剣な表情になるが剣を持って素振りしていた。
「毎朝必ず素振りしているよ。自分と葵の為にね」
八戒「…やめたいとか思った事はあるんですか?」
「…そんなの、『あの日』からたくさん思った事はあるよ」
「「…!」」
悟浄と八戒の少し前立ち止まり、くるんと前を回る。彼女の表情は哀しいや苦笑いを混じった複雑そうな表情だった。
「でも、葵がいてくれたおかげで生きる理由を見つけた。だからこの能力に自分と葵の為に戦う。それが私の生き方だよ」
「「…」」
の強い意志に悟浄と八戒はなんとも言えない。だがは二人を向けて微笑む。
「まだ一日しか経っていないけど、皆が出会えておかげでまた生きる理由が一つ含めたよ」
悟浄「…」
八戒「…ふふ、それは嬉しいですね」
今まで自分と葵の為生きてきたが三蔵たちと出会い、彼らの為に生きる理由ができた彼女に悟浄と八戒は嬉しそうに微笑んだ。
「後で玄奘と悟空も言っておくね。…ありがとう」
悟浄「ははっ、ますます好きになってきたぞ!」
八戒「そうですね、彼女の良さが僕たちしか知りませんからね」
「え、あ…ありがとう…////」
ほのぼのするたちは夕飯の材料を買い済ませた後三蔵たちにいる宿へ戻った。そんな三人が買い物している間に三蔵たちにいる部屋の中にはベッドの上で寛いでいる。
悟空「葵ー、と一緒に生きてきたんだよな?」
「うん、昨日もそうだけど町のたくさんの人々を見るのは久しぶりだからねー」
三蔵「…は過去のトラウマがあるんだろう?…大丈夫か?」
「…おそらくは強がっているかもね。皆と出会ったから弱さを見せたくないかな…」
「「……」」
そう言う葵は悲しそうにため息を吐く。三蔵と悟空は葵を見て無言になる。