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【R18】Zeus【コナン短編集】

第3章 獣化注意報〜赤井の場合〜※




身も心もボロボロだった私の
唯一の救いは彼だけだった


理性を失って訳が分からなくなっても
彼は私を抱いて慰めてくれた


なのに、彼は私を…


不意に心臓が締め付けられる様な
感覚に悶えた


体が熱くて息が出来ない


その時部屋の扉が開かれた


赤「名前!しっかりしろ」


私の体を抱き起こして
優しく背中を撫でてくれたのは
赤井秀一。


彼は私の身柄を保護してくれた


今は身の安全の為に
FBIの管理下のもと
彼と生活を送っている


…そう、私は一度組織に殺された
APTX4869を飲まされて。


だが奇跡的に幼児化して
私は生きていた


急な発作は良くあること
人体実験の名残りである


が、今回は特に厄介だった


赤「名前、これは何だ?」


そう言われて
彼が触る私の頭に手を伸ばした


髪の毛…じゃない…
何かふわふわしたもの


『な…にこれ…』


赤「猫耳が生えてる」


『…え……?』


少しの間私達は
考え込んだ


だが、直ぐに
組織の実験の何かが
何らかの影響で発症したのだと
気が付いた


赤「にゃあって言ってみてくれ」


『やだ』


赤井さんはずっと猫耳を
ふにふに触り続けている


触られている感覚は勿論ある
くすぐったい様な
気持ちいい様な…


赤「…本物みたいだな」


おまけに尻尾まで生えてしまって
どうすれば元に戻るのか
私はひたすら考えた


赤「幼女に猫耳…マニアが好みそうだな」


『マニア……そうか、
一部のマニア受けに組織が…』


赤「妙な実験に
体を弄られていたわけか…
治る方法とか心当たりは?」


私はうーん、と考えたが
そもそもこんな実験をされていた事さえ
知らなかった


『分からない』


赤「なら何かきっかけがあるはずだ
昨夜何かしたり、
妙な物を食べたり飲んだりした記憶は?」


『ない』


そんな事に気付いていたら
もう治す方法も分かっている



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