a fragrant olive【ONE PIECE】
第10章 Purple anemone
大好きな彼を失いたくない。
彼には生きてほしい。
私自身が彼を助けたい。
でも、私にはそれは出来ない。
「……わかった」
「ありがとう…ごめんね。」
ごめんねロー君。
小さな背中にそんなお願いを背負わせて。
本当にごめんなさい。
「じゃあ戻ろうか」
私はロー君にそう言うとロー君も立ち上がったのか行きと同じように私の手を取ってくれる。
「リオに怪我されたら、コラさんに怒られるからな」
「そうね。注意して行きましょう」
私はロー君の手を握り返すと家に向かって歩いて行った。
神様。
神様が本当にいるのであれば、彼を奪わないでください。
私の光を、もう持って行かないでください。
お願いします。