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a fragrant olive【ONE PIECE】

第2章 彼との出会い。


「こんにちは。あなたもこの匂いに誘われたんですか?」
「匂い?…あぁ、そういえば…」
「あれ、違ったんですね。失礼しました。」

ここにいるという事は彼は海兵だろう。
彼から香る匂いが海兵と教えてくれる。

「いや気にしないでくれ。君はこの金木犀の匂いに?」
「あ、この花の匂いは金木犀なんですね」

彼は私の言葉に疑問を持った様子だろう。
金木犀であれば木を見ればわかる。


「君は目が見えないのか?」

彼は私にストレートにそう尋ねる。

「えぇ。あ、近くにベンチはありますか?もう少し金木犀の匂いを感じていたいので」
「それなら金木犀の木の下にベンチがある。案内する」


男は私の手をとるとベンチの方へ案内する。杖でベンチを確認すると私は座る。
優しい海兵さんだ。


「ありがとうございます。どこかの海兵さん」
「なんで…」
「ここは海軍本部ですから海兵さんかその関連の方ですけど、あなたからは潮とインク…まぁ海兵さん独特の匂いがすします」

目が見えないと耳や鼻がとても鋭くなる。
目からの情報が無い代わりに他のところで補おうとする本能だと先生は教えてくれた。


「すげぇな。そこまでわかるのか?」
「目が見えないと他のとこが良くなるみたいで…海兵さんは休憩ですか?」
「あぁ、ここの木の下は昼寝に丁度いいからな」


海兵さんはそう言うと私の隣に腰を掛ける。
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