a fragrant olive【ONE PIECE】
第9章 2人の旅路
「…リオ」
俺は起き上がると彼女の名前を呼ぶ。
彼女はどうしました?と起き上がり、首を傾げる。
「…お前の故郷を壊したのは政府だ。しかも俺たち海軍はお前をずっと苦しめた…」
自分が信じていた政府や海軍。
こんな小さな少女の犠牲の元、研究されていたと知らなかった。
彼女が何を言っても…俺が海兵という事実は変わらない。
謝っても…彼女の時間は戻らない。
俺の目から涙がこぼれているのがわかった。
「本当に…!すまなかった…!!」
彼女には見えてない。
でも俺は深々と彼女に頭を下げた。
「……頭を上げてください、ロシナンテさん」
彼女にそう言われ、俺は頭を上げる。
そこには涙を流す彼女の姿があった。
「確かに…私の故郷を壊したのも…実験体にしていたのも海軍であり政府です。でも…あなたは私を救い出してくれた…!自分の立場だってあるのに…っ。こんな私を…!」