• テキストサイズ

a fragrant olive【ONE PIECE】

第9章 2人の旅路


ぼんやりとそんなことを考えていたら頬に冷たい感触があった。

雨…?


雨と思ったが、雨とは違う感覚に首を傾げる。

「リオ、雪が降ってきてるから中に入った方がいい」
彼がそう私に告げると肩に何かをかけてくれた。ストールか何かだろう。
「雪…そうか、これが雪…」


雪が降る場面に遭遇したことなかった。
出身は南の海。海軍本部にずっといたけど気温が低い日は体調を考慮され外出禁止だったから。

私は空に向かって掌を差し出す。
掌に当たった雪はすぐに解け、解けた後の冷たさだけが残る。

「雪は初めてか?」
「ええ。私の故郷では降らなかったので…」
「そうか…でも風邪引いたら大変だから中に戻ろう」
「…はい」


もう少し雪を楽しみたかったけど、彼を困らせるわけにはいかない。
私は船内へと戻っていった。
/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp