• テキストサイズ

a fragrant olive【ONE PIECE】

第9章 2人の旅路


とりあえず側にいた店員に声をかける。
「すまねぇ、連れの服を見繕ってほしいんだが…」
「かしこまりました。お洋服だけでよろしいでしょうか?」
「…あ」

その言葉に俺は服だけが必要じゃない事に気づく。
だが男の俺が言うのは…


「すみません、私は目が見えません。着替えを選んでほしいので必要な衣類一式を店員さんが選んでもらえると助かります」
俺が言おうか迷っている間に彼女がそう店員に告げる。


よ、よかった…。


「かしこまりました。ではお連れ様を別室にお連れいたしますので旦那様はこちらの椅子におかけになってお待ちください」
「だっ…旦那っ?!」

おいおいおいおい!俺たちはそんな仲じゃ…!!


「ありがとうございます。ロシナンテさん、待っててくださいね」
彼女は笑顔でそう言うと店員に連れられて別室へと歩いて行った。

…いや待て。否定しなくていいのかリオ。
俺なんかと夫婦と勘違いされて…まぁ俺はリオが嫁さんだと嬉しいが…ってそうじゃねぇ!!


俺は店員の旦那認定と彼女の肯定した態度に悶々としながら彼女が戻ってくるのを待った。






そこから2時間経ったが、彼女はまだ出てこない。
俺は店員に断りを入れて彼女の服以外に必要な物資を調達していた。
「これで全部か…あとはリオの帰りを待って…」
煙草を吸いながら彼女がいる店へと向かう途中、ある店のショーウィンドウに飾っていた黄色の宝石が埋め込まれているクローバーのネックレスが目に入った。


ふと見つけたものだが、彼女に似合うような気がしてその店に入った。
/ 88ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp