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a fragrant olive【ONE PIECE】

第9章 2人の旅路


「だ、大丈夫ですか?!なんか転ぶ音が…」
「いや大丈夫だ。俺はドジっ子なんだ」
「……そうなんですか。私もドジだからお揃いですね」

フフッと笑う彼女を見たら転んだ痛みなど消えた。


ああ、可愛いな。
ここ数日で何百回目のその言葉。
とにかく可愛い。

なんとなく自分の気持ちには気づいているが、俺はこれから潜入捜査に行く身。
女に現を抜かしている場合ではない。
島に着くまでの間だけ彼女の笑顔に癒されているのだ。







そんなことを考えていると前方に島が見えた。
エターナルポースを確認するが、その島は指していない。
おそらく途中の島なのだろう。
だが数日、船の上にいるのもあるし彼女の着替えも少し調達したい。
見たところ大きい島のようだ。


「リオ、リオから見て11時の方向に島がある。目的の島じゃねぇが調達の為に上陸するからな」
「了解しました、ロシナンテさん」

彼女はそう言うと船内に戻っていった。
上陸の時は念のため、船内に戻るように伝えていたからだ。
俺は彼女を見届け、上陸に向けて舵を取った。
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