a fragrant olive【ONE PIECE】
第5章 Find the truth
「はい」
「ロシナンテだ。入っていいか?」
「どうぞ」
俺がドアを開け、部屋に入ると少し顔が赤い彼女がベッドから起き上がろうとしていた。
慌てて彼女に駆け寄り、背中を支えた。
「無理はしないでくれ」
「久しぶりに会えたから嬉しくて…」
嬉しそうに笑う彼女を見ているとそれ以上言えなくて少しでも無理しないように部屋に常備されている大きめのクッションを彼女の背中に入れる。
「あれから体調を崩しているんだろ?すまねぇ」
「いいえ、久しぶりの海にはしゃいだ私が悪いんです」
「連れて行って俺にも責任がある」
「じゃあ二人とも悪いってことで」
そう言ってクスクス笑う彼女があまりにも可愛くて思わず頭を撫でた。
彼女は一瞬きょとんとしたが嬉しそうに笑う。
「あ、そうだ。任務で本部を離れることになった。」
「任務ですか…」
「あぁ。だからしばらくは顔を出せねぇんだ」
「大丈夫ですよ。それよりも安全に帰ってくることが大事です」
そう言って笑う彼女に安心する。
彼女の笑顔は不思議と力をもらえる。
この笑顔を守りたいが、現段階では手立てがない。
どうにか兄の元に行く前にできないか…