第6章 悪霊にとりつかれた男 3
「アンナ、お前がそこまで考えておったなんて…。」
沈黙を破ったのはおじいちゃんだった。
そういえば、おじいちゃんにも言ってなかったっけ。来るとき結構バタバタしてたからな。
「おじいちゃんの能力で得た情報によると、ディオがこの治す能力に目をつけて、私の事を狙っているみたいなの。自分の体を復活させるためにね。だから、アメリカで一人でいるよりもみんなといた方が安全って訳。承太郎、私を一人寂しくアメリカに帰らせるような真似はしないでね?」
私はもう一度、強い目で承太郎の方を見た。
承太郎は、やれやれとため息をつき、
「帰らせるもなにも、こうなったらテコでも動かねーだろテメーは。」
と言った。これ以上いっても無駄だと悟ってくれたのだろう。
それでも、私は嬉しくて笑みがこぼれた。
「ふふふ。そうよ、頑固なの私。」
「なら勝手にしろ。ただし、」
承太郎は立ち上がり、私の正面に来ると、私を指差して言った。
「無理な戦いはするな。アンナ、テメーはただでさえ戦闘にゃ向いてねえ。さらに、テメーのスタンドは自分自身を治せねえんだからな。」
「…善処するわ。」
「話もまとまったことじゃ、帰るとするか。ホリイ、わしらはしばらく日本に滞在する。お前の家に厄介になるぞ。」
こうして私たちは、しばらく承太郎の家に泊まりり今後の事について検討することになった。