第35章 皇帝と吊られた男 3
気まずくなりハンドルを見るとメッキの部分に見覚えのある影が映る。ハングドマンがトラックの荷台からこちらに向かって飛びかかるのが見え、僕は全身に鳥肌が立つのを感じながらも叫んだ。
「ハンドルのメッキにヤツがいる!ヤツは追いついている!」
「なにっ!」
次の瞬間、ガシャーン!と音を立てて車のガラスが割れる。
そのガラスの破片にハングドマンのナイフが映り、僕はとっさにブレーキを踏んだ。
しかし、急ブレーキすぎて車体が大きく回転し宙を舞う。地面に激突する直前で、アンナがソードマゼンダで風を起こし、車は大破せずにすんだ。
「2人とも無事?」
「な、なんとか大丈夫だ。」
何かに気がついたポルナレフが、チャリオッツで車体を攻撃する。そしてアンナを両手で抱えた。
「ポルナレフ!?」
「つべこべ言うのはあとだ!花京院!映るものから逃げるんだ!アンナはしっかりつかまってろ!」
アンナがしがみついたのを確認するとポルナレフは全速力で走り出した。僕もその後を追い、車から少し離れた岩陰に隠れた。