第28章 黄の節制 2
ホテルに戻り、おじいちゃんたちのいる部屋へと向かう。部屋の前までつくと、おじいちゃんとアヴドゥルが花京院の名前を連呼しているのが聞こえた。
「僕がどうかしたんですか?」
部屋に入ると、二人は驚いた顔でこちらを見た。おじいちゃんは誰かと電話をしている。
「花京院!」
「お前、今までいったいどこに!」
「承太郎に置いていかれたので、アンナさんと二人で買い物に。」
「アンナはずっと花京院と一緒だったのか?」
「ええ、それがどうかした?」
おじいちゃんたちは納得した顔でうなずき合い、電話の相手に言った。
「まちがいない、そいつは偽物だ!」
「偽物?」
「どうやら、承太郎は今敵のスタンド使いと戦っている。そいつが花京院とそっくりらしい。」
アイス屋の店員がいっていたのはそう言うことだったのね。
「僕たちがいない間にそんなことになっていたなんて。」
「それで、承太郎は大丈夫なの?」
「今からわしらが追いかけたところで決着には間に合わん。承太郎を信じて待つしかない。」
それから程なくして、アンから承太郎が無事だと言う知らせを受けた。全員ホテルに帰ってきたとこで、それぞれの部屋へと戻った。