第18章 【明智光秀】雨のち晴れ【R18】
「お前はどこもかしこも俺好みの味をしている」
味など気にしたためしのない光秀にそう言われれば悪い気はしない。心地よさに溺れながら桜姫は光秀の頬に手を伸ばした。
のばされた手指を口に含み舌で指先を舐めてやれば、それだけで身体を反応させる桜姫。
焦らせば焦らすほどに最高の味付けになる。
政宗のような考えをしてしまったと自嘲した光秀は、それでもなお桜姫の身体を焦らし愛撫した。
胸を触られているだけなのに、桜姫の秘所は既に蜜が溢れ出しており、ほんの少し動いただけでその水音が響いてしまいそうになる。桜姫はそれを聞かれまいと必死に堪えているようで、光秀の着物を掴み込んでいた。
いつの間にかすっかり脱がされてしまった着物は、光秀と桜姫の間で敷物と化しており、桜姫はその数枚の布きれさえももどかしいと感じでしまう。
光秀にもっと触れたいと思うのに、当の彼はまだ一切着物を乱すことなく涼しい顔をして彼女の身体を撫でていて、もっと触れてほしいと思うのにいっこうに胸元から降りてくる気配がなかった。
桜姫は意を決して、快楽に沈んでいく身体を起こし光秀の着物の袷に手を伸ばす。
少し驚いたようなしぐさを見せた光秀だが、すぐに彼女の手を取り再び口に含んだ。
「悪い小娘だ」
ずっと触られていた胸の先は赤く色づき、快楽を表すかのように主張している。ピンと天井を向いたおいしそうな果実に光秀は笑みを浮かべた。
「どうして欲しい?」
光秀は桜姫の胸を口に含むとチロリとその硬い先端を舐め上げる。
ひと際大きな嬌声が上がり胸を突き出すように身体を反らせた桜姫。
「もっと……食べてほしいです。光秀さんっ…んっ」
今度こそ光秀の着物に手を掛ける事に成功した桜姫は、既に力の抜けている手で、彼の胸板をそっと撫でた。
光秀は、桜姫を自分の膝から降ろすとそのまま畳の上に横たえる。
寝具は彼女の着物……。
灯りは月明かり……。
官能的な部屋の中で、睦み合う音は静かに響いていった。