第8章 Happily ever after ⑥トラウマ〜家康〜
「サラ」
優しく髪を梳かれて目を覚ます。
外は少し明るんでいた。
「無理をさせてごめん」
「ううん、幸せをいつもありがとう」
家康を見つめ返して微笑む。
「......っ、あんたってほんと」
家康が頬を赤らめ俯く。
「ほんと、何?」
「別に、何でもない」
「底抜けに能天気だねって言おうと思ったんでしょ?」
ほっぺを膨らませながら家康に言うと、
「はずれ」
可笑しそうに笑いながら、家康の顔が近づく。
(あっ)
「答えは、あんたってほんと、可愛すぎて困る」
「えっ、んっ........」
ビックリする間も無くキスをされた。
家康の心の傷を癒すのにはまだ時間がかかるかもしれないけど、こうやってキスをして抱き合って、二人で乗り越えていこうね。