第6章 Happily ever after ④夜の思いつき〜家康〜
久しぶりの家康との逢瀬を一日楽しみ、夜は誰にも邪魔されないように、家康の御殿へと行き、お互いに湯浴みを済ませ、家康の部屋へと戻る。
褥の上であぐらをかいた家康に「おいで」と呼ばれ包まれるようにその上に座る。鼻先をくっつけお互いにその触れ合いを楽しんだ後は、自然と唇が重なっていく。
軽く啄む様な口づけを与えられ、離される。
真っ直ぐに見つめられ、
「サラの喜ぶ事したい。」
いつもの様に甘い言葉を耳元で囁かれ、押し倒されながら、深い口づけが始まる。
でも、今夜のサラは、ふと思った。
(私も、家康の喜ぶ事をしてあげたい)と。
その考えが、緊張と戸惑いのたくさん詰まった夜の幕開けになるとは、サラは夢にも思わなかった。