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ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第11章 望んではいけないもの





その侯爵家も調査兵団を潰したい派で、
両親は繋がりを持つ為私を売ったのだ。

結婚相手の侯爵様は引き籠もりの百貫デブで、
若い頃は一応縁談が来ていたそうだが、
すぐに暴力を振るう事で有名になって
我が子を愛するお貴族様達は流石に侯爵家でも
・・・と娘を嫁がせなかったという。


で、娘を道具として使う事に一切疑問を持たない
うちの両親が私を差し出したというのが今回の真相らしい。


実に下らない。
そしてもう許せない。
私の中で抑え込んでいたどす黒い感情が沸々と煮え滾る。


私を一生自分達の道具として使い捨てるつもりか。
私は物でも奴隷でもない、『人間』なんだ。

何より私を駒として扱いエルヴィンさんを・・・
調査兵団を潰そうとするのが許せなかった。

かつてラウリィと共に見た夢を、
私はエルヴィンさんにも見てしまっている。

だから到底他人事だとは思えなかった。


「・・・刺し違えても、今度こそ守ってみせる」


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