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ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】

第4章 彼の正体





――ある日、私はウォール・ローゼに来ていた。

屋敷内の者は誰であろうと信用できないし、
私の中では全てが敵だったから適当にシーナにある観光地に
行ってくると称して家を出た。

事前に調べておいた調査兵団の共同墓地へ赴き
花を供えてラウリィの安息を祈り、復讐を表明する。


ラウリィに不名誉な死を与えた者を絶対許さない。
例え刺し違えてでも息の根を止めてやる。


どれくらいの時間そこにいたのか、
いつの間にか日が暮れ始めていて、
そろそろ帰ろうかと腰を上げた時、
鐘がけたたましく鳴った。


五年前まで何度も聴いた鐘の音に釣られ、
私はフラフラと大通りを目指す。

調査兵団の帰還・・・もうそこにラウリィはいないのに、
何故自分がそこへ向かっているのかわからなかった。




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