ロミオとジュリエットは何故不幸になったのか【エルヴィン】
第18章 今後のあり方
「君の言うことは最もだ。恋人にすらなっていないのに
いきなり夫婦になろうという申し込みは若干
強引過ぎたと思う。いつ死んでもおかしくない身として
焦っていたようだ。君の気持ちを汲むことが出来ず
申し訳なかったと思う」
エルヴィンさんが私に頭を下げてきたので慌てて止めて、
今後の事を色々話し合った。
婚姻届けを出すのは暫く保留
二人で住む家を決めてすぐ同棲をする
お互い腹を割った生活をする
共同生活に問題がなければ婚姻届を出す
危険を考えて親しい者以外には結婚の事、
もしくは詳細を伏せる
・・・等を取り決めた。
危険を考えて・・・というのは調査兵団は、
世間にはあまりよく思われていないので、
私まで恨みを買わないためという理由だ。
あとエルヴィンさんが資金援助の交渉時、
私を連れて行くことがないようにするものの、
見合いを跳ね除けるために結婚した事は
伝えなければならないが私の正体は
絶対伏せるという意味らしい。
死んだはずの貴族の娘が生きていたなど
知られれば大変な事になってしまうだろうから、
その意見には賛成だ。
「あと挙式についてだが・・・」
「え?やるんですか?」
エルヴィンさんの言葉に驚きすぎて、
つい反射的に言い返してしまった。
そのせいでエルヴィンさんが固まってしまったので、
私は大いに焦る。