第1章 『はじめまして』
疲れた。
もう…全てが、ボロボロだ。
都市の中心街。
その中で一番高いと言われているビルの屋上。
そんな所で一人私は空を見ながら考えに浸っていた。
半年も前、不慮の事故により一人ぼっちになった私は生き場を探すように親戚の家を転々としている。
大好きだったたった一人の姉。
無くして初めて気がついた当たり前の日常と暖かい温もり。
だから、これで最後。
これで終わり。
親戚の家にいた自分と余り変わらない年代の子達なんか、なにも羨ましくなんかない。
1つも羨ましがることなんてない。
私が、お姉ちゃんたちの元へ行けばいいだけの話なんだ。
自分の腰上もある柵を時間をかけて乗り越え、一歩づつ止まらず前へ進む。これ以上進めないであろうギリギリの所まで。
ゆっくりと後ろへ向き直り、目を瞑る。
そしてーーーーーー