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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第3章 原作編《入学〜USJ》


紫沫SIDE


「派手で強えっつったらやっぱ轟と爆豪だな…ってええええ!それどう言う状況だ!?」

叫び声が聞こえて来たことで漸く私は周りの状況に気が付いた。

「あっ、いや、あの、なんか、寝てる…みたいで…」

さっきの切島君の声で皆がこっちを見ていた。
そんな中相変わらず轟君は起きる気配がなくて、なんでこの短時間でそんなぐっすり寝てるのかわからない…

「轟ィィイイ!貴様ァァア!」
「峰田ちゃん、煩いわ」

峰田君が何故か血涙を流しながらこちらを見ていた。

「えと、取り敢えずこれどうしたらいいかな?」

もうこの際だから周りの人に今私が抱えてる疑問を投げつけてみた。

「紫沫ちゃんはそれしんどくないん?」
「え?あ、私は別に平気だけど……」
「轟さん、お疲れなんでしょうか?」
「…なら、このままで」

轟君が疲れてるかもって言われた瞬間にそれが何でなのか考えたら起こせなくなってしまった。
もしかしたら違うのかもしれないけど…もし稽古とかで疲れてたならギリギリまで休んでて欲しいと。
あの頃のように痣を作る程ではないにしても、きっと今も相変わらず励んでいるだろうから。

「ケッ」

そして、何故か爆豪君が舌打ちをしていた。
やっぱりこの人怖い。
それから程なくしてバスが停まって。
私は意を決して轟君を起こす為に声をかける。

「と、轟君、あの、着いたよ?」

すると、とてもゆっくりと頭が持ち上がって視点が定まらない目でこちらを見ている。

(何だか、保健室に運んでくれた時みたい…)

もう2年前の話だ。

「ゆき……っ」

轟君が何か言いかけたけどすぐに口を閉じてしまった。

「あの、もうバス着いたよ?」

既にバスの中には誰もいなかった。

「悪い…」

それだけ言って目を逸らされてしまう。

「私先行くね」

取り敢えず降りなくてはと私は席を立ち上がりバスを降りた。
すぐ後に轟君も降りて来てるみたいで、後ろに気配を感じながらも既に行ってしまった皆んなの元へと急いだ。


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