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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第13章 原作編《新学期》


紫沫SIDE


新学期が始まって3日目の朝は体操服ではなく、制服に袖を通した。
謹慎の二日間は焦凍君とはあまり過ごせなかった代わりに緑谷君と爆豪君と過ごす時間が多くて、前より少し仲良くなれた気がする。
そんな2人よりも一足先に登校するのは少し申し訳なさを感じなくもないけど。
この二日間だけでも出遅れてしまった感は否めなくて、少しでも遅れを取り戻そうと朝から気合が入る。
それと同時に今日の放課後、寮に帰って1番に焦凍君の部屋を訪ねようと朝からその時を待ち遠しく思っていた。
中学の時にも似たようなことがあったなと、あれはお昼休みにジュースを奢ると言った時。
話すこともままならなくて、まさか恋人同士になれるなんて想像してなかったし同じ高校に通うことになるとは夢にも思っていなかった。
環境が違えば心持ちも変わるのか、あの時のように授業に身が入らないなんて事はなく、しっかりと勉学に励めばあっという間に放課後を迎える。
寮に帰る道すがら制服を着替えたら部屋に向かうと焦凍君に告げ、Tシャツに短パンとラフな格好に身を包み男子棟5階を目指した。

「焦凍君、ドライヤー取りに来たよ」
「ちゃんと来たな」
「あ、えっと……うん」

気楽に訪れたけど、昨日の別れ際に埋め合わせをすると言われた事を思い出してあらぬ予感が過ぎる。

「謹慎中に学校であった話、まだ聞いてねぇだろ?」
「そう言えば…授業は予習してたから何とかなったけど、インターンの事は何も知らないままだった」
「仮免取れてねぇ俺らはまだ先の話だが、どんなもんかは一応知っといた方がいいからな」

話をするからと部屋の中に通され向き合う形で腰を降ろす。
もしや埋め合わせとはこの事だったのだろうか。
変に勘繰って意識していた自分が少し恥ずかしくなって、誤魔化す様にインターンの話に耳を傾けた。

「俺も詳しく知った訳じゃねぇから、聞いたままを話すぞ」
「お願いします」
「インターンってのは平たく言うと"校外でのヒーロー活動"。前に職場体験行っただろ?それの本格版、らしい。校外活動(ヒーローインターン)は体育祭で得た指名(スカウト)をコネクションとして使う。授業の一環ではなく生徒の任意で行う活動のこと。だそうだ」
「てことは、体育祭で指名をもらえなかった人は活動自体難しいってこと?」
「ああ、そういうことだ」


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