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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第13章 原作編《新学期》


紫沫SIDE


学校から帰ってきてすぐに共有スペースに腰を下ろした面々の話し声が耳に届いた。

「なァ、今日のマイクの授業さ…」
「まさかおまえも…?」
「当然のように習ってねー文法出てたよな」
「あーソレ!!ね!私もビックリしたの!」
「予習忘れてたもんなァ…」
「一回つまづくともうその後内容頭に入らねんだよ」
(早速新しいとこ習ってる…予習もう少し進めた方がいいかも…)

偏差値の高い高校なだけあって実技だけでなく座学にも力が入ってる為、安易に力を抜こうものならあっという間に遅れをとってしまう。

「インターンの話さ、ウチとか指名なかったけど参加できないのかな」
「前に職場体験させてもらったとこでやらせてもらえるんじゃないかなあ」
「やりたいよねえ」
「……!?」

そして新学期早々新たな取り組みらしき話題も持ち上がっていた。
雄英でヒーローを目指すなら試練は常に与えられるんだと、なんとなくの察しがつくけど。
その詳細は分からず憶測の範疇を超えない。

「たった一日ですごい置いてかれてる感…!!!という顔だね謹慎くん!」
「キンシンくんはひどいや。あ、飯田くんインターンって何?」
「俺は怒っているんだよ!授業内容等の伝達は先生から禁じられた!悪いが三人ともその感をとくと味わっていただくぞ!聞いてるか爆豪くん!君もだぞ雪水くん!!」

緑谷君の自然な切り返しも虚しくしっかりと緘口令をしかれ、飯田君の怒りも相まって情報解禁は謹慎明けまでお預けになりそうだ。

「っるせんだよ。わかってらクソメガネ!」
「ムムッ…」
「爆豪君、言い方。悪いのは私達なんだよ?」
「言われんでもわーっとるわ」
「飯田君ごめんね。謹慎中は大人しくしてるね」

怒りの裏にある委員長の心情を汲み取っても尚相変わらずの粗暴な態度に思わず口を挟んだ。
昨夜の印象の変化から絡む機会も増えて、爆豪君に対する恐怖心はほぼ無いも同然になっていた。

「ムムッ…!」
「どうかした?」
「いや、爆豪くんと雪水くんは仲が良かったのだな?」
「え?」

思わぬ見解に少しだけ驚いた。
確かに少しは距離が縮まったとは思うけど、多分そう思ってるのは私だけで…

「ねーわ!何処見てもの言ってやがる!てめェのそれはただの飾りか!?クソメガネ!!」

案の定、爆豪君には思いっきり否定されてしまった。


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