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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第10章 原作編《入寮〜圧縮訓練》


紫沫SIDE


圧縮訓練が始まって更に数日が経ったある日の夜。
1-Aの女の子達全員で共有スペースのソファにいた。

「フヘエエエ。毎日大変だァ…!」
「圧縮訓練の名は伊達じゃないね」

8月も下旬になるけどまだまだ夏の暑さは健在で。
梅雨ちゃんは長い髪を結い上げてるし、お茶子ちゃんと葉隠さんはタンクトップ姿だ。

「あと一週間もないですわ」
「日が経つの早過ぎるよ…」
「ヤオモモは必殺技どう?」
「うーん。やりたいことはあるのですが、まだ体が追いつかないので、少しでも個性を伸ばしておく必要がありますわ」
「梅雨ちゃんは?」
「私はよりカエルらしい技が完成しつつあるわ。きっと透ちゃんもびっくりよ」

皆確実に仕上げてきている。
かくいう私も大分新しいアイテムにも慣れ始めて、もう一つの技も完璧とまではいかないにしてもそれなりの形にはなりつつあった。

「お茶子ちゃんは?」
「お茶子ちゃん?」
「うひゃん!!」
「お疲れの様ね」
「今日はもう部屋に帰って休む?」
「いやいやいや!!疲れてなんかいられへん。まだまだこっから!…のハズなんだけど。何だろうねぇ。最近ムダに心がザワつくんが多くてねぇ」

そういうお茶子ちゃんの顔がとても乙女な感じがして、これはもしやと思ったところで芦戸さんに先を越されてしまった。

「恋だ」
「ギョ。な、何!?故意!?知らん知らん!」
「緑谷か飯田!?一緒にいること多いよねぇ!」
「チャウワ、チャウワ」
「浮いた」
「照れてるお茶子ちゃん、可愛い」

恥ずかしさからなのか"個性"を発動してふわふわと浮かび上がったお茶子ちゃん。
赤く染まった顔を隠す姿はもう恋する乙女にしか見えなくて、友達の恋の話題に私も興味をそそられていた。

「誰ー!?どっち!?誰なのー!?」
「ゲロッちまいな?自白した方が罪軽くなるんだよ」
「2人のどっちでも私応援するよ!」
「違うよ本当に!私そういうの本当に…わからんし…」
「無理に詮索するのは良くないわ」
「ええ。それよりも明日も早いですし、もうオヤスミしましょう」
「ええーー!!やだ、もっと聞きたいー!!何でもない話でも強引に恋愛に結び付けたいー!!!」
「そんなんじゃ…」

興味津々な葉隠さん・耳郎さん・芦戸さん・私の4人に反して梅雨ちゃん・八百万さんはそれ以上は野暮だと乗り気ではなさそうだ。


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