• テキストサイズ

【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第10章 原作編《入寮〜圧縮訓練》


紫沫SIDE


圧縮訓練が始まってから3日目の訓練後。
サポートアイテムのことで再び開発工房を訪れていた。

「失礼します。1-Aの雪水です」
「例のヤツ、出来てるよ」

机の上には銃口が広くハンドガンよりやや大きめの、言わばピストルランチャーが置かれていた。
手に取ってみれば、思いの外軽く片手で扱えそうなアイテムだ。

「どうだ?使いやすさを考えて軽量化しているが、君の"個性"の性質に合わせて防寒対策は万全だ。球に関してはこのアイテムを使ってくれ」

差し出されたのはこれまたモスカートによく似たアイテム。
専用ポーチを腰のベルトに装着して装備しておけば、"個性"を使っている間に雪が溜まり雪球が出来るのだとか。
本体に装填できるのは一発だが、そのアイテムは3発分あり、"個性"で作るのだからその球数はある意味無限だ。
あくまでも雪球なので攻撃性が高いとは言えないけど、それなりの速度で発射されるから当たればダメージにはなる。

「弾がそこそこ大きいからあまり難しくはないと思うが、狙いを定める補助としてこのゴーグルが自動計算でポイントを示してくれるから」
「了解です!」
「それから弾のことなんだけど、そのアイテムは保冷機能が付いてて作り置きが可能になってる。それとは別にテニスボール位のサイズなら雪球でなくても装填が可能だよ」

"個性"に限らず汎用性の高いアイテムにしたのは発目さんのアイディアらしい。
練習用にとダミーボールをいくつか貰い、説明を受けながら試し撃ちをさせてもらう事に。

「弾の入れ方はブレイクオープン。中折れ式ってやつで、銃身が前に倒れて直接弾を込める仕様になってる」

言われた通りダミーボールを装填し、誤射防止のセーフティを解除して構えると、ゴーグル越しにポインターが映し出されている。
生まれてこのかた銃の形をしたものに触れた事がなかった為、勝手がわからないながらもトリガーに指を掛け狙いを定めて。
用意してもらった的目掛けて一気にトリガーを引く。

「試運転は上々だね」
「はい!ありがとうございます!!」

多少のズレはあるものの、初めてにしてはちゃんと的に当てる事に成功した。
命中率はこれから上げるとして。
一通りの説明と試し撃ちを終え自室に持ち帰り、もう一度付属の説明書に目を通してから、その日は眠りについた。


.
/ 456ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp