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【ヒロアカ】雪恋【轟焦凍】

第10章 原作編《入寮〜圧縮訓練》


紫沫SIDE


「っはぁ、はぁ…」

全身の力が抜けて口元を覆っていた手も外れて。
呼吸を整えるのに目に見えて胸元が上下している。
薄く開けた目線の先にいる焦凍君がTシャツで顔を拭うとそのままそれを脱ぎ捨てた。
突如露わになった引き締まった身体に目が釘付けになっていると。
焦凍君もこちらに目線を向けて。

「ああなるのは初めてだな」
「…ん?」
「紫沫のせいでシャツが濡れちまった」
「…え?」
「気づいてねぇのか?」

一体何の話をしているのか、鈍った思考も相まって意味がわからなかった。

「俺もよくは知らねぇが、イく時に水みてぇなもん溢れてたぞ」
「…うそ……」
「お漏らしでもしたのかと思った」

わざわざ耳元に口を寄せてこっそり囁く声と単語に。
快感に呑まれて消えていた羞恥心が一気に蘇る。

「ち、違…っ」
「違わねぇ。もう一度、試してみるか?」

抵抗する間もなく。
またしても指が中へと侵入してきては。
さっきと同じ、いつもとは違う感覚が私を襲う。
達して程ない身体はまださっきの快感が抜け切れてなくて。
すぐに上り詰めてしまいそうになるのを必死で抗おうとするけど、意識とは裏腹に身体は素直に反応を示して。
どうしても止めることができない。

「ほら、まただ。いつもと感覚が違ェ」
「ゃっ、ぁ…め…んッ」
「もう、遅ぇぞ」
「ッぁア…!」

果てるのと同時に。
何か、液体が内太ももにかかる感覚がした。

「わかったか?」
「はぁっ…はぁ…」

わかってしまった。
けど、素直に頷くことは出来なくて。
力の入らない手で顔を隠すのがせめてもの悪足掻きだった。

「わからねェなら仕方ねぇ…ケド、これはわかるよな」

羞恥心で一杯だった私はその気配に気付くわけもなく。
達したばかりの中へと這入ってくるソレを簡単に許していた。

「っゃあ、ん…ッ」
「中も、ぐしょぐしょになっちまってる…しかも狭ェ」

いつにも増して圧迫感を感じて苦しいのに。
快感を覚えている身体はその存在感を受け入れて。
中がひくひくと先の行為を強請っているみたい。
私よりも余程素直に応えているのを、自覚せずにはいられない。
焦凍君に触れられる前は知らなかった。
焦凍君が教えてくれた。
溺れてしまう程の快楽があることを。
それを求めている自分がいることを。


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